西教院の創建は平安時代の中期、天暦4年(西暦950年)に願成法印が村の疫病を鎮める為に、当地に草庵を結び、十一面観音を安置したことに始まります。
ご本尊の地蔵菩薩は『福智延命地蔵尊』と申しまして、本堂の向かって左側に安置され、優れた知恵と慈悲の眼差しで、世の中を温かく見守っておられます。
『福智』とは、成仏のために必要な『福徳』と『智恵』のことで、『延命』とは、地蔵尊の心に生滅が無く、常往不変の永遠の命を表すと同時に、衆生の寿命を延ばしてくださると云うお徳を示しています。
この『福智』を授け、『人々が早く心の安楽を得、成仏してもらいたい。そして、健康で長生きをして、この世の幸せをできるだけ長く享受してほしい』と云うのがご本尊様の願いです。